2009年8月5日(水) - 9月5日(土) 11:00_19:00 日曜・祝日休廊
近藤 翔 個展
近藤翔はキャンバスにパステルを使い、油絵のような厚みを持たせながら、鮮やかな色合いと柔らかなタッチで独特の世界を描きます。作品ひとつひとつにはストーリーが込められ、重苦しいメッセージはなく、見る人が思わずニコリとしてしまいそうな、あたたかい作品たちです。
彼の作品の主題は主に、日常の中で発見した物事にインスパイアされたものが多く、普段目にするありふれたものでも、例えばトースターは日焼けマシンとして、動物園で見たアルパカは貫禄あるマフィアとして、道端で見かけたカラーを首に着けている犬は蓄音機として描かれるのです。全てが知らないもの・新しいもので溢れていた子供の頃の、わくわくするような世界を感じる事ができます。見慣れた物事を新しい視点で見ることのできる彼の感性豊かな目は、私たちが大人になるにつれ忘れてしまった、子供の頃のあの純粋な目なのかも知れません。
絵画は日々の生活の中で発見した事を書き留める日記だと彼は言います。彼の日記を覗いてみると、そこには私たちが想像できなかった面白くて不思議な世界が広がっていることでしょう。
作品に度々登場する愛らしいおじいさんは、近藤のイメージする「ニッポンのおじいさん」。作品の中でおじいさんは元気よく自由に動き回り、また一つ、近藤の創り出した不思議な世界を見せてくれます。